美味しいパスタ料理を作る、たった3つのポイント
最近、自炊推しです。
っていうと、料理苦手なんです! って方が一定数いらっしゃいますが、大丈夫。
美味しいものを作れれば、楽しくなりますから。
楽しく美味しく作れれば、好きになりますから。
好きになったら、どんどん作ればいいし、
そうしたら、どんどん上手くなりますから。
料理はサイエンスとアートの融合である
バードランド・ラッセルさんという方が、
「サイエンスがなければ愛は無力であり、愛がなければサイエンスは破壊的になる」
と、言っています。
バードランド・ラッセルさんとは、イギリスの哲学者であり、
論理学者であり、数学者であり、ノーベル文学賞もとってる・・・みたいに、
他にも肩書きが死ぬほどある、アリストテレス以来最大の論理学者と言われている方です。
そんな彼は、「料理は、サイエンスとアートの融合である」とも言っているそうで、
確かに、どちらかだけではダメですよね。
料理の「サイエンス」とは
料理の「サイエンス」とは、テクニックとかレシピなどのいわゆる技術的なこと。
確かに、どんなに愛があっても、愛を込められたとしても、
ゲロマズ料理を出されまくったら正直厳しい(笑)。
逆に、美味しい料理を作って嫌われた! ってのは、
私は聞いたことないですね。
他に要因がある場合は、知らんけども(笑)。
料理の「アート」とは
そして「アート」とは、気持ちや感情の部分。
盛り付けなんかもそうですよね。
本来、出来上がったものを雑に盛りつけたって
そのことで味が変わるわけではないはずなのに、やっぱり変わります。
それに、キレイに盛り付けようって思うのは、食材やヒトに対する愛ですよね。
また、愛がなければ、サイエンスは破壊的になるっていうのも、
コンビニ弁当とか安いチェーン店の食事をみれば、分かるかと。
そんなんばっかり食べてると、
だいたいどこかに不調を抱えていたり、
病気になったりしますよね。
食べたり飲んだり触ったりしたモノが、
身体を作るんだってば~! と、言いたい。
日々、メーカーは研究をいっぱいしてますし、
チェーン店毎の「万人が美味しいと感じる計算式」みたいなものはあると思います。
サイエンス力は、抜群にありますよ。
だからこそ、割と万人に受け入れられやすい味なんだとは思いますが、
営利企業たる会社が目指すのは、売上目標の数値や会社の利益です。
作っているのは、売れる商品であり、売れ続ける中毒性のある商品で、
食べる人の未来を創造するようなものでは、ない。
アートとサイエンスは、どちらも必要
で、基本的には、気持ち(アート)があるから作ろうと思うし、
技術(テクニック=サイエンス)があるから、
実際に美味しい料理が作れるんですよね。
あまりにどちらかが欠けていると、一種の作品ではあるかもしれないけど、
美味しい料理とは、お世辞にも言えないかなって(笑)。
実は、「子どもの脳をつくる季節ごはん講座」の第一回目講義では、
美味しい料理のための、もうひとつの要素についてもお伝えしました。
あの伝説となった(笑)、第一回目講義を受講してくださった方は
「え、それだけじゃないって言ってたやん!」って思われるかもしれませんが、
14歳くらいまでの子どもにとって、特に意味があった部分だったこと。
あとは、美味しい料理のレシピを考えるのには必要なことでもあり、
受講してくださった料理の先生も多くいらっしゃったのでお伝えしたんですが、
初心者のうちは専門家の美味しいレシピ通りに作るほうがオススメですので、
ここでは、もうひとつの要素はおいておきますね。長くなるし。
で、美味しい料理は、テクニックとアートで作れるわけです。
テクニックという一種のボーダーラインがあれば、後はアートを乗せるだけ。
アート(愛や気持ち)は、各々で好きなだけ込めてください(笑)。
と、雑に言いましたが、アートもマストですよ~!
気持ちがあるのとないのとでは、ビックリするくらい味が変わります。
だからね、食べる人の顔が見えない工場では、
そもそも本当に美味しいモノをつくるのは無理ゲーだし、
価格で購入者に喜んでもらうしかなくなっちゃうんですよね。
美味しいは、幸せへの近道
美味しい料理って、美味しいものを食べて幸せ~~~な時間を増やすし、
人間の持ち時間である1日24時間の中で幸せな時間が増えたら、幸せですよね。
なんなら、作ってる時間すら幸せになったりもするので、
料理をするって実は結構な特権でもあり、
料理が好きになるって、人生の幸せタイムが増える道なんです。
それで作ったものが、美味しかった!って言われたら、また作る気になるし、
作ってる間も「喜んでくれるかな?」って楽しくなるし、
美味しいものを作れたら、料理もどんどん好きになりますよ。
大事なことは、まず、作る人が食べたいものを作る。
ご自身は、食べたいものを作ってるんだから、出来上がりまでワクワクする。
楽しみつつ、サイエンス通りに作れば、
アートとサイエンスが揃ってるんだから、美味しくなります。
美味しいものを作って食べたら、本人は幸せ~!
おひとりさまご飯だったらそれで十分ですし、
美味しかったら、家族や一緒に食べる人も喜ぶ。
美味しいものを作って食べるだけで、
幸せの連鎖がどんどん起きていくんです。
世界中を見渡しても、「美味しい」がキライな人っていないと思うんですよね。
なので、自信がついたら、色んな方にふるまうのもアリ。
そうしたら、また幸せの連鎖が起きる。
すごくないですか?
なんなら、美味しい料理が作れるって、万国共通スキルです。
ね。自炊推しをしたくなるでしょう?(笑)
だって、めちゃくちゃお役立ちスキルですよ。
テクニックは、逆転現象は起きない
で、話を戻しまして、ここではテクニックの話。
テクニックとは、もうちょっと噛み砕くと、
美味しい調味料・材料・レシピのことです。
調味料と材料は、美味しいものを買ってください。
不味いものから美味しいものを作るのは、職人にだって無理ゲーです。
それが出来るのは台所ではなく工場ですし、
元は不味いんだから、その美味しさはニセモノです。
で、美味しいものと美味しいものが、適切に掛け合わされていけば、美味しくなります。
割と日本語的にフッツーのこと言ってます(笑)。
特にパスタ料理を作る場合、
パスタって結構シンプルなものですから、
まず、パスタそのものが美味しいことは必須事項です。
パスタを美味しくする3つのポイント
① 美味しいパスタを買う
水につけて置いただけでどろっと溶けてしまうようなパスタで、
美味しいパスタなんぞ作れません。
※水にパスタを漬けておくとゆで時間が短縮します。
パスタそのものが美味しくないのに、美味しいパスタ料理を作るって、
もう日本語的にも無理ゲーすぎる。
ちなみに、パスタはめちゃくちゃ色んな商品がありますし、
お好きなのを買えばいいと思います。
本当に色々な商品があるので、もちろんすべてを試したわけではありませんが、
私のオススメパスタは、コレです。
どんなソースにも合わせやすい万能なのは、
1.6mmの太さって一般的には言われてるようですが、
私は、1.7mmくらいが好きですね。
ただ、EUも2023年の1月末からコオロギ(ハウスクリケットパウダー)を入れてOKになったので、
マメに、メーカーへ問い合わせたほうがいいかも。
私は、2023年2月のメルマガで力説した通り、コオロギの粉を食べたくないので、
ハラール認証のとかしか食べられなくなる可能性はあります。
② 精製塩はNG
お塩も、ちょっとこだわってください。
といっても精製塩じゃなければいいと思いますよ。
というか、どんな場合でも、精製塩を使うことをオススメすることはありません。
塩はかなり好みもありますので、お好きなのをどうぞ~って感じですが、
私は、フランスから従姉妹が比較的頻繁に来ていたコロナ前は、
パスタ用にはゲランドの塩を買ってきてもらって使ってましたが、
あれも、日本でゲランドの塩として売ってるものとは違うヤツなんですよね。
塩については、語るとめちゃめちゃ長くなる(しかも日々状況が変わる)ので、
理想は「完全天日塩」ってくらいで覚えておいていただくといいかなと。
混合で作られていることが多いので一概には言えないんですが、
製法をチェックして「イオン交換膜」「立釜」「溶解」って書いてあるのは、
精製塩ってことですね。
商品名に惑わされずに、製法をチェックしてくださいね。
③ 塩分比率を守って茹でよう
とにかくコレが大事。
湯量に対し、1%分のお塩を入れて、茹でてください。
お鍋の大きさに対して、湯量の感覚がよくわからないわーって方は、
最初のうちはちゃんと測ってみてね。
あとは、ポットのお湯を使うと熱いところから始められるし、
ポットで沸かしたほうが沸騰するまでも早いし、
計量カップなんて使わなくてもお湯量もザックリと分かるので、いいかも。
そして、お湯は、パスタが漬かればいいので、そんなに多くなくていいです。
水パスタをやっていたら、小鍋でもOKだし、
乾麺の状態から茹で始めても、長尺がそのまま入るフライパンで茹でればOK。
寸胴のパスタ鍋みたいのは、業務用。
一般家庭にあんなデカいパスタ鍋は、不要の長物です。
あれは、ただのブーム。
湯量よりも、守っていただきたいのは塩分濃度。
お湯量に対して1%なので、1Lのお湯だったら、10g。大さじ2/3くらい。
実際に入れてみると結構多いなって思いますが、ビビらないで!
塩分の摂り過ぎにビビるくらいなら、塩にこだわって(笑)。
塩分濃度をしっかり守ったお湯で茹でたパスタを、
そのまま美味しいオリーブオイルを混ぜただけの状態で食べてみて、
ここで美味しくなかったら、そこから美味しくするのは難しいですよ。
だって、パスタが一番のメイン食材だもの。
茹で時間はそう気にしなくて大丈夫。
アルデンテとか、忘れていいですよ。
一昔前ならいざ知らず、今の小麦粉はそうぶにょぶにょにはならないです。
古代小麦のがどーとか、グルテンなんとかとか、
その辺にこだわる方は、パッケージに書かれている
ゆで時間を守ったほうがいいかもしれませんが、
普通の小麦粉のパスタに関しては、今はその辺気にしなくて大丈夫。
それよりも、あまりボコボコ沸騰させながら茹でたり、
かき混ぜすぎないことが大事ですね。
かき混ぜすぎると外側がはがれて舌ざわりが悪くなります。
くっつかないようにさら~っと混ぜるくらいで十分で、
あとはボコボコ沸騰させないで沸騰直前を保つくらいの温度がオススメです。
ボコボコ沸騰させるくらいなら、火を止めちゃっていいですよ。
パスタに関しては、以上です。
3つだけです。
この時点で、すごく美味しいオリーブオイルとあえて
食べてみて美味しくないのは、あかんやつです(笑)。
ここからの挽回は難しいし、
これだけだって、美味しいシンプルパスタなんですよね~。
オリーブオイルは、ケチらない
あとは、どんな味付けのソースにしたいかですが、
まぁどんな味のソースの時でも、オリーブオイルは使いますよね。
大事なのは、オリーブオイルの量にビビらないこと。
塩とオリーブオイルの量は、ビビったら負けです(笑)。
オリーブオイルにニンニクを浸してからフライパンに火をつけ、
コンロの一番弱火でじーっくり温めていって、ニンニクの香りがたちはじめ、
キツネ色が変わり始めたら、他の材料や茹で汁を入れるタイミングです。
モタモタしていると、あっという間にニンニクが焦げますのでご注意。
ちょっと色が変わり始めたら、そこから焦げまではあっという間です。
ちゃんとエマルジョンさせること
で、大事なことは、パスタの茹で汁をすこ~しずつ加えながら
しっかりソースのオリーブオイルと混ぜ合わせ、エマルジョン(乳化)させること。
見た目で、オイルと茹で汁の境界線が分かるようでは、
エマルジョン(乳化)出来ていないです。
この時に、常備しているコンテチーズも合わせてエマルジョンしておいて、
茹で上がったパスタをあえて胡椒をかけただけのチーズパスタとかも、
私はよくやりますね~!
とにかく、パスタ料理のポイントは、
美味しく茹でたパスタに、オリーブオイルをケチらないこと。
そして、パスタとあえる時にはしっかりエマルジョンすること。
ちょっとこのチーズパスタだと、見た目には分かりにくいですけどね。
最近の写真フォルダには、クリームパスタとナポリタンしか見つけられなかった(笑)。
というわけで、
オリーブオイルは、くれぐれも量をケチらずにね~!
なんですが、
美味しいエキストラバージンオリーブオイルを買っていただくことも必須。
結構、オリーブオイルの品質は値段通りですので、
価格帯もあまりケチってはなりませぬ。
その辺で売ってる、安くて美味しくないオリーブオイルを使って、
美味しくするのは、無理だから(笑)。
2023年の冬現在、だいたい、500mlで2,000円~3,000円台のものくらいが、
買うといいオリーブオイルの相場かなと。
パスタとオリーブオイルと塩がパスタ料理の決め手なのに、
どれかがマズかったら、1/3の要素がマズイってことなので、
そこからカバーするのは、素人には無理。
そして、ホンモノのプロは、めっちゃ使うものを厳選してますよ(笑)。
基本の調味料は厳選しよう
プロだって厳選してるくらいなんだから、
素人が、基本の調味料を厳選することは大事です。
なんでそこで、素材を厳選しないで美味しくしようっていう、
プロも避ける無理ゲーにチャレンジしようとするの? って話です。
ただ、安くてイイモノはないけど、
高いからイイとは限らないのが難しいところ。
あんまり高いモノも、私はオススメしないですけどね。
この辺は、私も日々試行錯誤してて、
ちょこちょこ最新レポを書き込んでいたりしますので、
くらサロメンバー(くらジョ)は、調味料スレをご覧ください。
▼
※暮らしの魔法サロンは、1年に1回くらいしか入口があかないオンラインサロンです
※新規募集は、メルマガ内のみでのご案内です
正直、オリーブオイルに関しては、
店頭に普通に並んでるってだけで、割と難しい面はあるんですけども、
少なくとも、欧州基準の認証マークのあるエキストラバージンオリーブオイルを選ぶこと。
あと、加熱用だろうと非加熱用だろうと、エキストラバージンオリーブオイル一択です。
以前は、今メインで使っているものよりも安くて、
高級スーパーなら売ってるよ~って商品で、
オススメ出来るのもあったんですが、
ある時から品質がだいぶ落ちてしまったんです。
特に調味料系は、品質とか味も変わってしまいがち(しかも大体あかんほう)なので、
マメに動いてるオンラインサロン内でしか、オススメしにくいんですよね。
最新情報は、くらサロ内にある調味料スレでご確認くださいね。
どちらにしても、オリーブオイルのおススメに関しては、
あぶらの記事を書く辺りで、お伝えしようかなって思ってます。
美食メンバーな皆様は、お楽しみに!
まぁこれもパスタと同じく色々な商品がありますので、
私がおススメするのが絶対ってわけじゃないです。
好みもありますので、ポイントだけ外さずに買っていただければ~と思います。
ちなみに、オリーブオイルに限った話ではありませんが、
プラ容器に入って店頭に並んでいる油、透明の瓶に入ってる油は、
基本的に購入対象外商品です。
ここだけ抑えてしまえば、
あと、ここから先はアレンジの部分でして、
それぞれのパスタソースのレシピに関しては、
料理の先生に教えていただくのがいいと思いますよ~!
パスタを茹でるのも、文章にするとこれだけ長くなっちゃいますが、
動画でもそうですし、実際に作ってる手元を見たら、
あ、たったこれだけのことを文章にすると、こんな量になるのか!
ってレベルのことしか書いてないので、
作ってる人の手元とか見るのは、オススメです。
ホント、ここまで読んでいただいて何ですが、
百聞は一見にしかずとはよく言ったものでして(笑)。
あと、先生を選ぶ時は、まずは味覚や好み、食卓のスタイルが合うことが重要で、
なぜその作業をするのかを、きちんと説明できる先生に学ぶことが大事です。
じゃないと、本当の意味で身につかないんですよね。
プロでも、師匠にそうしろと言われたからそうしてるっていう方は、結構いますからね。
そのお店の伝統の味を守るっていう意味ではそうなのかもしれませんが、
みなさんの台所は、お店じゃないんで(笑)。
なぜ、そこでその作業をするのか?
その意味や意義が分からないと、素人判断で端折ってしまったり、
応用力が身につかず、いつまでも習ったものしか作れなくなりがちで、
それだと、あまり先生に学ぶ意味がないんですよね。
最初のうちは、レシピ通りに作って美味しい! っていう体験が大事です。
とにかく、自分で作って美味しいって体験を積み重ねることが、最優先。
そして、繰り返し作って、レシピを見なくても作れるよ!
それでも毎回美味しい! っていうくらい
気に入ったレシピは、自分のモノにしていくといいので、
応用力を身につけることも、同時並行で大事なことなのです。
って、文章で書くと堅苦しいけど、
なぜ、そこでそれをやるのか? が分かってる先生の
レシピ通りに繰り返し繰り返し作っていれば、
自然と、身についていきます。
キッチリ分量を測って、レシピ通りに作っても、作る度に味って変わります。
不思議なほど、同じヒトが同じように作っても、毎回変わるんですよね。
最初のうちは、そんな体験も楽しんでください。
どんどん計量とか適当になるものなんで、
最初のうちがいいかなって思います(笑)。
なのに、いつ行っても同じクオリティを保つプロって、
ホントすごいな~! って、よく思います。
そして、支店展開すると、本店より味が落ちるってのもそりゃそーだよねって。
同じ人が同じ環境で作ったって味が変わるんだから、無理でしょ(笑)。
まぁ、くらサロにいる料理の先生たちは、
教えた通りにしか作ってはいけないっていう
徒弟制度の名残のようなタイプの方はいないので、
少しくらい味が変わることなんて、全然大丈夫。
なぜならそういう人は、私とは合わないから(笑)。
色々とコメントなどを見て、この人に学んでみたい! と思ったら、
思い切って飛び込んじゃってみてください。
投稿者プロフィール
-
サンビオーズ・デ・タラン株式会社 取締役魔女(社長)
東京都世田谷区在住
魔女歴15年目。家系図では日本人、遺伝子はオランダ人約8割。前世は黄金の袈裟を着て歴史書を書いてた僧侶。個人のポテンシャルを最大限に活かすサポートが生業。
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